【きのこ栽培】水やり作業を自動化して効率的に散水する方法

2024/03/29

きのこ栽培システム

きのこ栽培においては正確な湿度管理が重要であり、質の良いきのこを収穫するために理想的な湿度環境の維持が欠かせません。
本記事では「理想的な湿度環境」と「効率アップ」におすすめの超音波加湿器にも触れながら、これまでの散水方法や手動による加湿管理との違いを紹介します。


きのこ栽培で湿度管理が重要な理由


きのこは、湿度が高い環境で生育します。そのため、正しく湿度環境を維持することで、下記のメリット3つがあります。
・高品質なきのこが収穫できる
・病害虫の発生を抑制する
・生育期間を短縮できる

下記、一つずつ紹介します。

●高品質なきのこが収穫できる

乾燥を防ぎ、高品質なきのこを安定して収穫できます。きのこは乾燥に弱いため、湿度が低い環境では水分不足となって成長が遅くなります。
その結果、
・かさや軸が薄く、見た目が貧弱
・弾力や風味が劣る
・鮮度が短い
といった低品質で規格外のきのこになってしまう可能性があります。

そこで、成長に適した湿度環境を維持することで、きのこは十分な水分を吸収して生育でき、
・豊かな風味と旨味
・長持ちする鮮度
といった消費者に好まれる高品質なきのこの収穫が可能です。

●病害虫の発生を抑制する

乾燥は病害虫の発生リスクも高めます。したがって、湿度を適正に維持し病害虫の発生リスクを抑えることが重要です。
乾燥した環境下では、きのこ自身の抵抗力が弱くなり、病害虫に感染しやすくなります。菌床栽培の場合、キノコバエの大量発生や菌床トリコデルマ病など培養瓶内のカビ繁殖といった、食害・腐敗による収穫量や品質へのダメージが心配です。
栽培時期中は徹底した湿度管理により、きのこ自身の抵抗力が高まり、病害虫の発生リスクを抑えることができます。

●生育期間を短縮できる

湿度が高い環境では、きのこがより早く成長します。きのこは十分な水分吸収をすることで細胞分裂を活発化させ、成長を促進します。そのため、湿度が高い環境では培養期間後、生育期間の短縮が期待できます。

これまでの加湿方法のデメリット


栽培室内は湿度90%以上の環境が持続的に必要である一方、従来の加湿方法である散水装置(スプリンクラー)の場合や手動での加湿管理の場合、下記のようなデメリットがあります。

散水装置のデメリット

水やりのムラが起きやすい

散水装置は、霧状の水を噴霧して加湿を行う方法ですが、霧が粗いため、栽培棚の上部のきのこにしか水が行き渡らない場合があります。
そのため、
・上部のきのこは過湿になり、カビや病害虫が発生しやすい
・下部のきのこは乾燥し、成長が難しい
といった問題が発生します。

カビや病害虫の発生リスクがある

水やりによって過湿傾向になると、カビや病害虫の発生リスクを高めます。特に、湿度が高く温度も高い夏場は、カビや病害虫が発生しやすい環境のため注意が必要です。

手動での加湿管理のデメリット

作業時間が長く手間が多い

広い栽培場全体を十分に加湿するには、多くの時間と労力が必要です。中でも、夜間や早朝など、人の手が少ない時間帯にも加湿を行う必要があるため、作業負担が大きくなります。

湿度管理が難しい

加湿量の調整には湿度計を利用しますが、正確な湿度管理は難しく、経験や勘に頼る場合が多くなります。

作業ミスが起きやすい

加湿量やタイミングを間違えると、きのこの生育に悪影響を与える恐れがあります。例えば、加湿量が多すぎるとカビや病害虫が発生しやすく、一方で加湿のタイミングが遅すぎると、きのこが乾燥して成長が阻害されます。

正確な湿度管理に超音波加湿器を


では、湿度管理にはどのような方法が良いのでしょうか。
従来の散水装置や手動での加湿では、水やりのムラや過湿によるカビ発生、作業時間の増加など、多くの課題がありました。現在主流の水噴霧方式の中でも、高圧スプレー方式は霧の粒子や噴霧範囲で加湿効果や質に心配があります。
こうした加湿のムラや管理の手間といった課題を解決するために、超音波加湿器の導入がおすすめです。超音波加湿器にはメリットが6つあります。

●ムラなく加湿ができる

超音波加湿器は、平均粒子径3μmの微細な霧を生成し、噴射範囲が広い(直径約3m)ため、栽培棚の隙間にも行き渡り、棚全体を均一に加湿します。従来の散水装置のように、上部のきのこばかりに水が行き渡る心配がありません。

●理想的な湿度環境が維持できる

湿度センサーとの連動で、設定湿度の自動制御ができます。手動での加湿のように、常に湿度計を見ながら加湿量を調整する必要がなく、常に最適な湿度環境が実現します。

●省エネ・節水につながる

従来の加湿器と比べて、水の使用量が少なくて済み、電気代の節約にもなります。ランニングコストを抑えながら、効率の良い湿度管理が可能です。

●カビや病害虫の発生抑制になる

過湿を防ぎ、カビや病害虫の発生リスクをコントロールできます。成長に適した湿度管理は、品質の高いきのこ栽培に欠かせません。

●作業時間の短縮で人件費の削減につながる

自動で加湿を行うため、水やりなどの作業時間を大幅に短縮することができます。人件費を削減し、栽培効率の向上に効果的です。

●質の良いきのこが収穫できる

栽培設備内の理想的な湿度環境を維持できるため、安定的に高品質なきのこの収量を得ることに繋がります。

農薬を使えないきのこ栽培において、高品質なきのこを安定的に収穫し、栽培効率を向上させるためには、生育条件を守った湿度管理が不可欠です。超音波加湿器は、微細な霧でムラなく加湿でき、自動湿度管理や省エネ・節水、カビや病害虫抑制、作業時間の短縮など、多くのメリットがあります。栽培規模や費用に合わせて、きのこの収穫量の安定と収益性の向上が目指せる超音波加湿器を選びましょう。



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