しいたけ栽培のコツ。芽かきのポイントと上手な育て方

2022/06/23

きのこ栽培システム

しいたけの栽培方法には原木栽培と菌床栽培がありますが、時期にかかわらず安定して栽培できる菌床栽培が主流となっています。最近では、菌床栽培のキットが市販されていて、自宅でも気軽にしいたけ栽培が楽しめるようになりました。本記事では、しいたけの育て方のコツと芽かきのポイントをご紹介します。

菌床しいたけの初回発生について


充填袋を開けた刺激で菌床からは数日で、しいたけの芽が一気に発生します。まだ芽が小さいうちに「芽かき」を行って芽の数を調整します。この「芽かき」の作業を行わないと、菌床のしいたけの種菌が全てしいたけとなって発生してしまい、カビがつきやすくなります。本来、しいたけ菌には他の菌(カビ)を寄せ付けない力がありますが、しいたけ菌が少なくなることでカビが発生するリスクが高くなります。菌床栽培の失敗事例でよくあるのが「初回多発→カビによる汚染→菌床がダメになる」というパターンです。

初回発生からの散水管理~収穫~休養

充填袋を開けた後は、菌床は散水による管理が必要です。芽がつくまで菌床の表面が濡れる程度の散水を行います。芽の大きさが2㎝程度まで育ったら散水はやや控えめにします。 しいたけの収穫適期は発芽から7~10日です。 収穫が終わった菌床は休養させます。4回収穫のパターンでは、充填袋を開けてから10日間が発生と収穫で、その後11日間休養させる1サイクル21日間です。休養期間中は散水と保温を行います。


菌床栽培の作業「芽かき」のポイント

肉厚で良質なしいたけを育てるためには、成長の妨げになるしいたけを「芽かき」して、間隔を開ける必要があります。今回は、社内で実際に栽培している菌床しいたけの写真も使いながら芽かきのポイントを紹介します。



①小さいものや重なって発生しているものなどを間引きする


充填袋を開けると数日でしいたけが発生します。このしいたけの中で、小さいものや楕円形やハート型など形が良くないもの、密集して重なって発生しているしいたけを間引きします。この際、バランスよく間隔を開けるのがポイントです。目安は1.3㎏の菌床で10個程度、2.5㎏の菌床で15~20個程度です。(※上記写真の赤色のきのこを間引く)




②できるだけ根元に近い部分からしいたけを取る


芽かきや収穫の際に、菌床からしいたけを取る時には、できるだけ菌床に近い根元部分から取るようにします。石づきの部分が菌床に残ると、そこが腐敗してカビや害虫(きのこバエ)が発生する可能性があります。カビの発生は、菌床栽培にとって非常に危険です。



しいたけの菌床栽培は、ハウスやプレハブなどでも栽培できるため、副業として始める農家さんもいます。しかし、本格的に栽培して安定的な収入を得るには、温度や湿度の管理が必要となります。ニッポーでは、種菌から生産施設まできのこ栽培をサポートしていますので、お気軽にご相談ください。


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