日射比例潅水 コントローラ「 潅水ナビ 」ができるまで【 開発者 : 杠 】

2021/02/16

開発秘話

潅水ナビを開発したきっかけ

トマト栽培が盛んな熊本県の上益城町では「高度な環境制御は不要だが潅水はしっかりと制御したい」との声が多く上がっていました。
また、鹿児島県でも「日射積算による潅水を使ってピーマンの生育を向上したい」と考えている農家が増えています。
しかし、実際には作業の手が回らなかったり、適切な潅水のタイミングが分からず、管理方法を悩む農家が多くいました。
これまで施設園芸ハウスの地上部の環境制御に携わってきましたが、収量、品質の向上には地下部の環境管理も重要であることが分かり、適切な潅水管理が出来るコントローラが必要だと考えました。

そこで、現場で使いやすいをコンセプトに「こんな機能があったら便利」といった各農家の声を取り入れながら、過不足のない適切な潅水制御ができる日射比例式潅水コントローラ「潅水ナビ」を開発しました。

農家さんの声から生まれた「お困り事解決機能」

色々な農家さんの話を聞きながら、お困り事を解決し、ご要望にお応えできる機能を考えました。
「液肥が原因で潅水チューブ、ドリップチューブが目詰まりし、メンテナンスが面倒」という農家さんのお悩みに、最後に真水を流す、「施肥打ち切り優先機能」をつけることで目詰まりを防止する機能を入れました。
「作付け時期の違う作物や品目が異なるハウスを1台のコントローラで管理をしたい」という農家さんのお悩みには、8系統を4グループに分けて管理できる機能を入れました。

開発者イチオシの飽差連動機能!

植物の蒸散量は日射量のみではなく、葉周辺の飽差によっても変化します。
このため温湿度センサを使ってハウス内の飽差を正確に測定し、その飽差値によって潅水のタイミングを自動補正します。
例えば、日射量が多くても飽差値が低い(多湿)時は蒸散量が少ないため、潅水を遅らせます。これは開発者としてかなりこだわったおすすめの機能です!

植物は根から吸収した水分の95%を葉からの蒸散で放出していると言われています。
蒸散によって失われた水分を根から吸収できなくなると体内の水分量を維持できなくなるため、植物は枯れてしまわないよう気孔を閉じて蒸散をやめます。
すると、光合成に必要なCO₂の取り込み、根から水と養分を吸い上げることができず、光合成がストップします。
気孔を開かせ蒸散を続けることが、生育上の重要なポイントとなるのです。ぜひみなさんに活用いただきたいですね。

初心者(潅水を手動で行っていた人や新規就農者)から、篤農家(プロ、マニア)まで幅広い方々に使っていただくためにどのようにしたらよいか悩みました。
機能を入れ過ぎて複雑になったり、操作を覚えきれないと農家さんにストレスを与えてしまう。
しかし、機能不足では満足いただけない。そこで、機能レベルを5段階に分けて農家さんが自分で選び、慣れたらステップアップ出来る様に機能の組み立てを行いました。
毎日の水やり作業をもっと楽にしたいと考えていらっしゃる方から、今までの潅水方法を見直して、植物生理に合った本格的な潅水制御を行いたい方までご活用いただけます!

潅水ナビ
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開発者杠

開発者プロフィール

杠( 兼業農家 )

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