燃焼制御(ガス燃焼)とは?使用例と安全装置について解説

2023/01/13

ODM基板開発

家庭用、業務用問わず厨房設備や給湯設備に利用されている燃焼制御。ガス漏れが発生すれば、火事や爆発事故などに発展しかねないため、ガスの燃焼制御基板は安全性を重視した機能が搭載されています。
この記事では燃焼制御について、使用例と安全装置を紹介します。

燃焼制御(ガス燃焼)とは?

燃焼制御(ガス燃焼)とは、安全にガスが燃えるようにコントロールすることを言います。通常のガス火は青い炎が燃えますが、不完全燃焼になると赤や黄色に近い色になります。燃焼制御基板には、適切な空気量とガス量の調整を行う機能があり、不完全燃焼が発生しないようにコントロールします。その他にも火がつかずにガスだけが出てしまう状態を検知する機能や、何らかのトラブルが発生した時は自動的にガスを止める機能などがあります。

安全に燃焼制御を行うにはには次のような機能が必要です。

  • 確実に着火でき、空気の比率調整ができること。
  • 燃焼が停止したあと、ガスが室内にもれないこと。ガス漏れの点検が容易であること。
  • 点火する前に通風装置で燃焼しきれず溜まったガスを排出して、爆発を防ぐこと。(プレパージ)
  • プレパージ後、故障で点火できないまたは炎を検出できない場合は、燃料を自動的に遮断する安全スイッチがあること。
  • 安全スイッチが動作したときは、手動による復帰操作が必須であること。
  • ファン停止時には燃料供給を遮断できること。
  • 点火装置が適切な位置にあり、適正な熱エネルギーを出すこと。
  • 火炎検出器、燃料遮断弁などの燃焼安全装置があること。
  • 炎の誤検出の有無を点検する機能があり、誤検出の場合は燃焼できないようにする機能があること。
  • 火炎検出器の故障時は燃焼を自動的に停止できること。
  • 異常消化時には燃料供給を遮断して、手動による操作でしか再起動できないこと。
  • 燃料安全装置の機能を消失させてボイラーの運転ができるようになっていないこと。
  • 燃焼遮断弁にはバイパスがないこと。
  • ガスを使用するボイラーは燃焼遮断する機構が二重にあること。
  • ガス燃焼遮断弁は外から状態が分かり、内部の点検が容易であること。

燃焼制御基板の使用例


ガスの燃焼をコントロールする「燃焼制御基板」はガスを使う様々な分野の燃焼機器で活用されています。
例えば、飲食店の揚げ物を作るフライヤー機器の内部に搭載されています。揚げ物を作る際、温度が高すぎると焦げ、低すぎると中まで火が通らないので、適切な温度を一定に保つ必要があります。そこでガス燃焼基板を用いて油の温度を制御することで、誰でも揚げることができるようになります。


燃焼制御を使用した際の安全装置とは?


安全装置の機能には、以下のようなものがあります。



バルブの遮断コントロール

ガスの流れを制御している「バルブ」にどの程度のガス量が流れているかを監視する機能を搭載することができます。この機能を利用して基準よりも多いガスの量が流れる場合、バルブを閉め、ガスを止める事ができます。



イグナイターの着火時間に関する制限

ガスに火を着けるときには小さな火花から着火します。この火花を散らす部品が「イグナイター」です。
通常はイグナイターから火花が飛んですぐに火がつくため、数回イグナイターが動けば必要な動作は終わります。しかし、着火しないままイグナイターが動作し続ければイグナイターは故障します。さらにガスに着火しないまま時間が経過して、ガス漏れになってしまうこともあるため、基板にイグナイターの着火時間を制限する機能を搭載します。



火炎監視装置(フレームロッド)

ガス火のすぐ近くには火炎監視装置(フレームロッド)があります。これは炎の有無や着火不良などを検知する装置です。
火炎監視装置によって得られる炎の状態は信号としてコントローラーに送られ、必要以上に燃えていると判断した場合は安全のために、燃料を遮断します。

この様に正しい順序での起動と点火、炎の監視、手動・自動での起動停止を行うようにすることで、安全に燃焼制御を行います。



ニッポーでは、お客様のアプリケーションに合わせたガス燃焼制御に関するご相談、ご提案を承っております。より詳しく聞いてみたい方はお気軽にお問い合わせください。





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