スマート農業とは?ICT技術によって変わる農業の現状と事例

2021/06/25

農業用コントローラ

日本の農業は、担い手の減少や高齢化による労働力不足、省力化、農作業の負担軽減などのさまざまな課題を抱えています。このような現状を解決する手段として期待されているのが「スマート農業」です。

スマート農業とは


農林水産省は、「スマート農業とは、ロボット技術や情報通信技術(ICT)を活用して、省力化・精密化や高品質生産を実現する等を推進している新たな農業のこと」と定義しています。具体的な事例としては、人工衛星からのGPSを使った自動運転走行のトラクター、農業用ドローンによる農薬散布などがあります。

スマート農業のメリットとデメリット


今後、日本の農業にはかかせない「スマート農業」ですが、課題も多く残っています。ここでは、スマート農業のメリットとデメリットについて解説します。


スマート農業のメリット

◆農作業の省力化と低コスト化

作業を自動化することで、人手を省き人件費を押さえることができます。

◆生産効率の向上

農作業が合理化されると生産性が向上します。これにより農業所得のアップも見込めます。

◆技術やノウハウのデータ化と活用

農業で必要な生産技術やノウハウを習得するには長い年月が必要です。しかし、スマート農業により、技術やノウハウをデータ化することで、経験の浅い人でも熟練農家に近い成果を出すことが可能になります。


スマート農業のデメリット

◆導入コストがかかる

スマート農業には、機器やシステムなどを新たに導入する必要があります。導入のメリットとコストのバランスを見極め、自分のほ場や改善したい作業に合った機器を選びましょう。

◆作業者の育成が必要

導入後は、それを運用する人材が必要となります。高齢の農業従事者には、スマート機器を使いこなせる人は多くはありません。

◆規格が統一されていない

現在、スマート農業にはさまざまな企業が参入していますが、統一された基準がなく、機器の規格はメーカによって大きく異なっています。

スマート農業を導入する方法


導入コストや作業者の育成などの課題を解決しながらスマート農業を導入するには、国の補助金などを有効に活用しましょう。

「強い農業・担い⼿づくり総合⽀援交付⾦」

農業者の減少や労働⼒不⾜などの⽣産構造の急速な変化に対応するための⽣産事業モデルや農業⽀援サービス事業の育成を⽀援。
※参考:農林水産省「強い農業担い手づくり総合支援交付金(令和3年度)」

「産地生産基盤パワーアップ事業」

収益力強化に取り組む産地に対して、農業者が行う高性能な機械・施設の導入や栽培体系の転換等に対して総合的に支援。
※参考:農林水産省「産地生産基盤パワーアップ事業(令和元年度補正)」

以上、スマート農業のメリット・デメリットについてご紹介しました。利用できる補助金については、地域の農政事務所などに相談してみてください。

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